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2008年11月19日 (水)

広島〜岡山タイムスリップツーリング

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旅の終わりは雨。ぽつぽつと降る雨はレインウェアを着なくても我慢できる程度のものだったけど、クルマの跳ね上げる飛沫を避けるためには着るしかなかった。
交通量極小のR180は広くて快適な道。一級河川高梁川(たかはしがわ)の両側を国道とJR伯備線がそれぞれ走る。いくつものゆるいカーブをまがると壮大な岩の壁が山影から現れた。井倉峡だ。高さ200mの岸壁が8km続くという景観は圧巻。初めてここを見たのは米子への出張で乗った伯備線の車窓からだった。今回またあの景色を見たいという思いでこの旅を始めたんだけど実に意外な見どころを味わったあとではあのときの感動が沸いてこない気もする。それだけ今回の旅は収穫が多かったってことか・・・
帰りは来た道を淡々と帰るのみ。でもどうしても今日中に髪を切りたくなったので高速道路で三次から九州まで一気に帰り床屋に行くことにした。レインウェアを着ているので寒さは問題なかったけど、それにしても高速道路って退屈なわりには緊張してしまうので好きじゃない。しかもハーフウェットな路面、そして
夕暮れ。夜の中国自動車道は怖いなあ。暗い奈落へと滑り落ちてくような曲がりくねった長い下り坂。案の定、事故ったクルマもあって警察の焚いた何本もの発煙筒の赤い炎と白煙で騒然とした雰囲気の場所もあった。そしてこれまた暗い奈落の上に架けられたかのような夜の関門橋の上を横風にビビリながら渡る。
そしてやっと北九州到着、床屋にも間に合った。
はぁ〜疲れた。肩がコリコリだ。肩こりなんて普段はないけど夜の高速を走ると一発で肩が凝る。帰着後すぐに道具類片づけして洗車して風呂入ってメシ食って「篤姫」見て(笑)、今回の旅終了〜♪
538.5マイル(862.7km)の旅でした。

それにしてもホント見所多かったなあ、今回の旅(ソロキャンプツーリング)。
前置き長かったけどコースと見所、続いて紹介していきますね。
10月25,26日の日記です。

「小倉東I.C.〜徳地I.C.〜R376〜R433〜道の駅ピュアラインにしき〜R433〜R186〜吉和」
 
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やる気充分だった割には普通の時間に目覚めてしまった(笑)。ということで今回は距離もあるし立ち寄って歩きたいところもあるので高速道路も使うことにした。もちろん走りがいのある道はきっちり走るつもり。関門トンネルがリフレッシュ工事で通行止めのため、関門橋を走らなければならない。ならばと一気に徳地I.C.まで高速に乗ることにした。大好きなR376は走りたい。ワインディング度も山村をつなぐのどかな風景も大好き。
 
R433は谷あいを走る狭隘路。酷道とまではいかないがかなりの峡道。深い谷底を走るなんともいえないワビサビ感がいい感じ。谷をまたぐ中国自動車道の橋梁の下を何度もくぐることになる。そんな、バイクには楽しい道だけど車での交通の便が悪いためか山腹の高いところに新道が架け替えられていっている。新道はさすがに走りやすいし空が広く展望の開けた景色もそれはそれで爽快。でも旧道が無くなっていくのはなんかやはりさびしい。
途中、道の駅ピュアラインにしきで休憩。その後、さらにR433を走る。渓流沿いの道では紅葉が色づき始めてていい感じだ。新道ができてしまうとこういう景色は見ることができなくなるな。
 
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「吉和〜R488(超酷道)〜湯来〜R433〜R191太田川沿い〜R261〜千代田〜県5〜県321〜神楽門前湯治村」
このまま快適なR186で行けばいいものを変な色気を出してR488にスイッチ。R488といえば自分の中では「キング・オブ・酷道」と言ってもいいくらいの認識を持っている道。R186から南側の湯来温泉までの道は走ったことがなかったので走ってみることにした。途中までは快適なワインディング。快調に飛ばすマツダロードスターの後を着いていく。ところが途中でロードスターは国道を離れ左折。どうしたことかと思いつつも自分はR488を直進した。
その意味はすぐに分かった。道幅は一気に狭まり、荒れた山岳狭路に変わり果てた。そうか向こうは迂回路だったんだな、きっと。
うっそうとした林の中、道の谷側のガードレールもなく、下には沢が流れている。路面は小石やコケが浮いていて気が抜けない。クルマ同士ではもちろん離合できないがバイクとクルマでも離合は気を使うかも。そんな道をトロトロと走る。それでも対向車とは2,3台すれ違った。すごいなこんなところクルマで来るなんて・・・。
広いR191に出て山塊の狭間を大きく蛇行する太田川の流れとともに快適に流す。
R261にスイッチしてからは交通量の多い道をクルマとともに淡々と進む。交通量の多そうなR54を迂回するため千代田から県道5号〜県道321へ入ると期待通りここはやはり快適な山間のワインディングロード。ツーリングマップルの「江戸時代の街並みに迷い込んだような不思議な空間」という気になるコメントに誘われ神楽門前湯治村にやってきた。小高い丘陵の周りをとぐろを巻くように駆け上っていくと頂上一帯に作られた観光施設が見えてくる。
駐車場にバイクを止め門の中に入って行った。見渡すと、昔の町並みを模した通りには店が軒先を並べいて、温泉を中心とした仮想のレトロ空間を形作っているようだ。
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温泉、おみやげ屋、食事処、旅館、雑貨屋、芝居小屋、神楽を上演するドームが街を形成している。各店舗の屋号にもいわれがあるようで、統一されたコンセプトが見事。街の外にある駐車場はいっぱいで、かなり人で賑わっている。そりゃそうだろうなあ、ここってこの場所に居るだけで面白いもん。
確かに不思議な空間だ。今度はじっくり来てみたい。
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しかしこの夜、僕はもっと不思議な空間に迷い込んでしまうことになるのだが、この時点ではこれで充分満足してた。
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「神楽門前湯治村〜県6〜県64〜三次〜R183〜庄原〜R432〜県23〜日本ピラミッド〜帝釈峡」
しばらくは中国道と併走する快適な県道。高速道路を走るバスとしばらく競争(笑)。
三次〜庄原は都市間をつなぐ普通の国道。クルマの量もそれなり。庄原からはR432へ南下したあとすぐに県道に入る。山間の農村地帯を快走できる道。これをまっすぐ行くと今回の旅のハイライトのひとつと期待している帝釈峡へたどり着く。が、その前に気になる案内板発見!「日本ピラミッド」なんじゃそりゃ!?ツーリングマップルにも記載されていて妙に気になったので行って見ることにした。さらに細い県道そして登山道としか思えない道をバイクで登る。砂利の駐車場着き、その先はホントの登山道になった。はりゃ?山に登らないと見れないのかい?だったらそう書いとてくれよ!(笑)
単なるロスタイムだった・・・
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さらに快適ワインディングな県道23号を走っていくと帝釈峡の駐車場が現れた。ここで、午後3時。まだ充分寄って行く時間はあるな。あまり混んでない駐車場にバイクを停めた。バイクは1台100円の駐車料金。
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まだ紅葉は始まったばかりのようでまだまだ見ごろではない。それでも荒々しくも美しい渓流を包み込む淡く色づいた森全体から放たれる淡い光はまるで妖精の棲むおとぎの国にでも来たみたいな気分にさせてくれる。おやあ、そんなことを夢想していると橋を渡って馬車までやってきたよ!
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今回見所と期待している雄橋(おんばし)。渓流の浸食作用によってできた長さ90m、幅19m、高さ40mの日本一の天然橋。国の天然記念物に指定されている。世界三大天然橋のひとつともいわれているらしいが他の2つは知らない。
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渓流沿いの遊歩道を歩き回って結構な運動量と時間を費やしてしまった。紅葉はまだまだだったけど良かったよ、ここ。見ごろには素晴らしい風景になるんだろうな。
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「帝釈峡〜県23〜東城〜R182〜県50〜県312〜県409(衝撃の険道!)〜県50〜県33〜県85〜山道〜吹屋ふれあい公園」
さあ早く行かないとキャンプ場につく頃には日が暮れてしまう。今夜の泊まりは「吹屋ふれあいの森キャンプ場」に決めている。少し北にある久保井野キャンプ場と迷ってこっちにしたんだが、後に書くように結果的には大正解だった。
大回りになる国道は時間がもったいないので県道でショートカットした。いやな予感はしてたんだけど、予感的中。すごい険道だ。軽トラでも走るのが大変そうな舗装狭道。とはいえ舗装もぶち壊れてまくっていてガッタガタ。いやあもう泣きそうになりながら走った。広い県道33〜85号に出たときは安堵で胸をなでおろした。県道85号からさらに「吹屋ふれあい公園」の看板に従い左折する。ここまでもかなりの山道だと思っていたんだけど さらにぐいぐい、ぐりぐりと細い山道を登り始める。しまったビール買うの忘れてた。近くに酒屋ぐらいあるだろうと思ってたんだけど民家さえ皆無な山道。ありゃりゃ〜ダメだこりゃ。それにほんとにキャンプ場なんかあるのかな?そんな不安さえ頭をよぎる。
坂を上りきったところに唐突に立派な木造?の建物が現れた。これがキャンプ場の問合せ先になっていたホテル?その近くにはこれまた大きな木造建築。プールや広場があるから学校かな?さらに先に進むと、赤褐色の瓦屋根が折り重なるように並んだ村が忽然と目の前に現れた。こ、これはいったい・・・。GPSを見ると標高は550mを超えている。なぜこんな山の上に突然これだけの規模の町並みが? それにまるでテーマパークのように整然と統一された町並み、それでいて普通に人の営みが感じられる。
とりあえず少し戻ってキャンプ場の受付を先ほどのホテル(ラ・フォーレ吹屋)でする。ホテルのフロントに行ってチェックイン。風呂もホテルのに300円で入れるらしい。ん〜、これって微妙。ホテルがあるのに対面の山の斜面でわざわざテント張って寝るって・・・、ただ貧乏くさいだけか、単なる酔狂か。しかもたった一人で・・・。
だ〜れもいない山の斜面の林間キャンプ場。よりどりみどり、お好きなところにテントを設営し、ホテルの風呂にのんびり入った。風呂上がりに隣にある小学校を見物に行った。ここ吹屋小学校はなんでも日本最古(明治32年竣工)の現役木造校舎なのだとか、ホントに子供の通う小学校なのかあ。だのに夜は妖しく光り輝くライトアップされている。これもすごいなあ。ただし校舎には「児童の撮影は遠慮ください」という今風な注意書きが貼ってあった。そして「ラ・フォーレ吹屋」というホテル自体もかつて存在した成羽町立吹屋中学校の跡地にその校舎を模して旧成羽町が建設したものらしい。第三セクターが運営する公共の宿泊・研修施設だ。外見とは裏腹に中は非常に現代的にデザインされてコジャレてる。
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そのホテルの片隅の自動販売機でビールも難なくゲット。イェ〜イ♪
やっと晩飯だ。久しぶりに飯を炊いてみた。しかも1人分をこのクッカーで焚くのも初めて。ちゃんと炊けるかなあ?不安だったけどなんかなか良く炊けました。おこげもこびりつかず。GOOD!夜の帳の中、静かな一人宴会は続きました。IPodのスピーカー持って来るべきだったなあ、静か過ぎる(笑)
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三次のコンビニで見つけたニッカのシングルモルトウィスキー余市、そしてサントリー天然水 奥大山、テントの中でウィスキーをこれで割ってしみじみ飲む、
美味い!そしてまた飲む。飲みすぎた〜(笑)

「吹屋ふれあい公園〜県85〜R180〜新見〜R182〜東城〜県〜庄原」
夜中に降り出した雨がポツリポツリとテントを叩く。とりあえずバイクを炊事棟の中に移動させ、再び就寝。三瓶山のときの反省で防寒はばっちりだったので普段より良く眠れたくらいの安眠だった。
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朝起きると雨は止んでいた。やったね。妙に腹減っているのでスパゲティを作って食う。食ったら撤収。
今日は昨日見たあの不思議な町を散策するのだ。町へはキャンプ場から300m程度の距離。ここ、吹屋(ふきや)は岡山県高梁市にある集落の名称だ。ベンガラ格子と石州瓦による赤褐色の重厚な商家の町並みが特徴的だ。これほどの町並みが標高550mの山間に忽然と存在するのは、ここが江戸時代中期より吹屋銅山の町として繁栄したからだ。
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幕末頃から明治時代にかけては銅鉱とともに副産物である赤色顔料ベンガラ(酸化第二鉄)の日本唯一の製造地として繁栄を極めたとのこと。そうかそれでこの町はすべてが赤い町並みなんだ。
ここ吹屋は1966年に岡山県の「ふるさと村」に指定され、1977年には岡山県下で最初に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、とのこと。まだ朝早いので観光客もおらず町の生の姿が見れた気分。町並みの中を行ったり来たり、また内部を見学できるようにした旧商家の屋敷の中を見学する。
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町を出たあと、ベンガラ館〜笹畝坑道〜広兼邸などの見学コースを見て回った。銅山の坑道は石見銀山の龍源間歩よりもずっと広くて見ごたえあるし、広兼邸はまるで城郭かと思わせる石垣と外観が圧倒的。広兼邸は映画「八墓村」ロケにも使われたとか。こりゃ、観光的には石見銀山よりもこっちのほうが断然満足度は高いなあ。
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最近はやりのレトロを標榜する"古い町並みというより古く見えるように作った町並み感"のする町よりもここ吹屋のほうが当たり前だが圧倒的に本物で良いなあ。まあ本来であればゴーストタウンとして打ち捨てられるはずだったのだから数奇な運命をたどって来た町と言える。
それに比べると昼に寄った「神楽門前湯治村」なんてここを見た後ではハリボテ同然。いくら外見だけを古めかしくしてもそもそもドラマがないもんね。
夕暮れ時にここに到着したシチュエーションともあいまって、ほんとに不思議なあり得ない空間に迷い込んだ、そんな気分のしたまさにタイムスリップツーリングでした。ホテルに泊まるものなかなか雰囲気あって良さそうだし、ここはオススメです。

岡山県はこれまで瀬戸内側の工業地帯であったり、四国方面、米子方面へ新幹線を使って移動する時の交通拠点というイメージが強かったのだけど、今回のツーリングでイメージは一変した。よくよく考えると高梁市や津山市などの城下町、そして有名な倉敷の美観地区もあるじゃないですか。日本のエーゲ海と呼ばれる牛窓も、大山隠岐国立公園に含まれる蒜山高原も岡山だし、美作三湯と呼ばれる湯郷温泉、奥津温泉、湯原温泉という温泉地もある。けっこう楽しめる地方なのですね。
またいつか旅をしてみたい県になりました。

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コメント

こんにちは。
1泊2日、860キロの旅ですごく盛り沢山の内容ですね♪
雄橋や日本ピラミッド? 神楽門前湯治村、吹屋ふれあい公園に銀山跡などなど面白そうです。
ホント色んな所があって羨ましいです。
それにマメに写真を撮られているOnOuEさんに感心させられます。

しかし世界三大自然橋なんてあるんですね(笑)
あと、日本ピラミッドがどーも気になります。

BEMさん、こんにちは。
やっぱり一人旅だと写真は撮りまくってしまいますねえ(笑)
日本ピラミッドはほんと気になりますねえ。
たぶん登山をしないとその形はわからないだろうと・・・

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